<改善前>
A社は浦安鉄鋼団地に3か所の事業所があり5台の専属車輌で関東一圏に鋼材を配達、物流コスト削減を模索していた。
メタル便に物流改善の話をうけ数ヶ月のデーター分析をした結果、ピーク時は5台のトラックは必要だが普段はそれほどの台数が必要ないことが分かった。5台の車輌から2台減車して、3台で配達できないオーダーは全てメタル便が配達する提案をした。提案の受入に当り業務を担当する配車係は猛反対したが、社長の決断でメタル便に切り替えた。ただ社長も最後の決断にあたり「販売状況がライバル会社に筒抜けにならないか」との不安を漏らした。その時A社の社長にお答えしたのは「情報漏洩があった場合は、貴社は数社ライバルに仕事をとられるかも知れないが、機密保持が売物のメタル便は浦安鉄鋼団地の全てのお客様を失います」と。
<改善後>
運営後、配送業務に問題が無かったので、専属車をさらに1台減らし2台とした。
実施後のメリット
①物流費が年間で数千万単位で削減できた。
②北関東の2日に一度の配送コースは、メタル便配送網により毎日配送に切り替えた。
③専属車の積込みが終了後は、全てメタル便が引き取るので現場の残業が減った。
④専属車5台で固定化していた物流費が、出荷量に順じた変動費に変わった。
<改善前>
月極め専属車(60万円)×5台=月間物流コスト300万円
<改善後>
月極め専属車(60万円)×3台+メタル便小口出荷30万円=月間物流コスト210万円
メリット
①月間物流費30%の削減
②5台の配送エリアに限定されることなく、メタル便配送網を利用して配送エリアの拡大